図面に描いている内容は、契約前からある程度工務店の技量を推し量って、無理のない程度にデザインを追求したものにしています。でも監督や職人さんに可能性を感じれば「実はこうしたい」という相談も行ったりします。

今回は庇がそうでした。中庭にある窓はプライバシーも確保するので安心して開けられます。途中で雨が降り出すかもしれない、その時に役立つのは小庇の存在です。でも住宅の中庭は大きな空間にはなりにくい。2.5坪程度の中庭に窓を色々設け、すべてに庇を付けていくと、見上げた空が鬱陶しいものになります。
なるべく軽やかな庇を、ということで縦すべり出し窓にはガルバリウム鋼板の厚板で出来た既製品が設計時点で決定していました。

引き違いの大きな窓に付く庇は持ち出し長さを大きくしたいので既製品は使えず、現場で板金屋さんがつくることになります。

手作業なれど、ガルバの庇に近いイメージで出来るだけシャープなものにしたいと思っていました。大工さん・板金屋さんと打ち合わせた結果が下の写真です。                                            

                                                                            

                                   

                                               

果たして、中庭全体で見たとき、つくり方の違う庇が向き合っていても 違和感がありません。下の写真は、メタルラスを下地にしてモルタルを塗っているところです。