この家の最大の特徴は、中2階となる階段の踊り場に洗面室・浴室を設け、さらにその上にロフトを配したことです。ロフトは言わば中3階になるので、2階レベルからは2mしかなく上りやすい位置にあります。また、各居室がすべて引戸による2wayを実現しているので、行き止まり感のない“家事楽”な動線となっています。
また、家の真ん中に天窓があり、その直下の2階床にはスノコが細長く入っています。その1階は、リビング・ダイニングの接続部分にあたります。
天窓はリモコンで開閉し、雨が降り始めたら自動で閉まるというスグレモノ。これを開くと、1階の空気がスノコを通して屋根越しの風に引っ張られ、家の中に風が通るという仕組みです。

周辺は敷地の西側に広大な植木畑。その向こうの富士山を眺めたいという要望がありました。そして、南面する道路の電線はできれば隠してほしいとも。
それに応えるべく、南に張り出した書斎の出窓は立った視線では電線が見えない高さに設定し、椅子に腰かけると視線が低くなって、植木畑、その向こうに富士山に目がいき、手前の電線は気にならなくなるというストーリーを考えました。しかし、2階床が組まれたところで判ったのですが、富士山は大きな常緑樹にだいぶ遮られてしまいます。その代わり、植木畑が四季の移り変わりを存分に感じさせてくれます。
富士山については書斎の斜め上部に位置するロフトからも望めるようにしておいたので、そこから愉しんでもらっています。

かくして出来たこの住宅は、五感で感じる外とのつながりを、住み手のその時の気持ちで自在にコントロールできるようなものとなりました。
ちなみに西側の広大な植木畑の一角にある連大植木さんに植樹していただきました。樹種はお客様が畑でセレクトしたものばかりです。