築66年の木造2階建てをスケルトンリノベを行うことになりました。

スケルトンというのは構造体のこと。構造体を残した全面的な改修のことです。
当時と現在の構造基準は比べものになりません。

現在は、1本1本の柱にどのくらいの力がかかるか、N値計算法で割り出し、その応力に応じた金物を柱脚・柱頭に入れます。

木造の耐震診断は、一般診断と精密診断の2つに分かれますが、一般診断の方は、既存の壁を極力壊さなくても出来るようなやり方で、安全側にするため厳しめの評点が付きます。
精密診断は、既存構造体の確認ができる状態にして診断する方法なので正確になり最小限度の補強が可能になりますが、構造確認の為の解体には費用が掛かってしまいます。

(医療に例えると、聴診器で体の具合を診るのが「一般診断」。CTやMRIに体を通すのが「精密診断」と言ったところでしょうか。)

ですので、一般診断で見えてきた補強方法を元に、必要とするところの構造体まわりの仕上げを取り除いて構造体を露出させ、精密診断を行ってかた耐震改修を施すというのが、正しいやり方になります。

今回の場合、築年数がかなり経っていて、今の生活様式に全然合わないこと、耐震性能を現代の基準以上にして大地震に備えたいこと、断熱性能を上げて省エネに努めたい事、すべてをかなえるためのスケルトンリノベです。