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川村記念美術館 見学記

DIC株式会社の敷地内にある庭園.jpg

3月の下旬に佐倉市にある川村記念美術館に行ってきました。この建物は印刷用色見本で有名なDIC株式会社が1990年に建てたものでBCS賞をとった佳作です。昔から行きたいと願っていた建物で、ようやく行くことができました。

現地に行って初めて気づいたのですが、美術館はDICの研究所のある広大な敷地内の一角にあり、美術館を含めた庭園となっています。しかも、庭園は無料で一般開放されていて、大勢の来訪者で賑わっていました。


川村記念美術館
川村美術館の外観
私たちも庭を散策した後、美術館に。外観は石張りの円筒形が一際目立つ建物です。佳作の評判は聞いておりましたが、当時はポストモダンの終焉の頃、いわゆる日本人がイメージするお城の記号に見えなくもなく、美術館というプログラムにこのフォルムは何故?と思わなくもありませんでした。

その円筒形はエントランス部分になっていて、天井を見上げるとバラのような半透過性の幕が見事です。
展示室を巡っていく中で、バッファーとなる空間には自然光が入る仕組みなっています。展示行程のちょうど中間には、中庭が目の前に広がっていて、二つの円筒形が再登場します。

中庭側から見た2つの円筒形

この二つの円は、無限大の記号にも通じるので、そういうことかなと思って、サイトにアップしている設計者の文章を読むと、DICの創設者と、美術館を設立した2代目社長を象徴しているそうです。さらには、2代目社長と建築家・海老原一郎の二人の情熱も意味しているそうです。

展示を一通り見ると、エントランスの吹き抜けを見下ろす部分に導かれ、そこが休憩スペースになっています。そこで休憩しながら、プリントアウトした設計者の説明文を読み、なるほどと感心して、バラ格子の天井をよく見るために、吹き抜けの開口から体を乗り出すと。。。そこで握った手摺もまた、2つの円が重なった形状をしていました。


エントランス天井の見上げ

繰り返される2つの円。スケールを変えて繰り返されるモチーフは、説明文を読まなくとも、空間を体験する人に何かを感じさせるのではないでしょうか。

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