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狛江の写真館 仕口金物の検査

骨組みが屋根の上まで組まれれば、上棟扱いになります。 昔は、そこまで行けば一安心、もうちょっとで住めるようになるということから、お祝いをする風習だったのだと思います。
でも、現代の木造において上棟は、工事の初期段階です。 現代は、柱・梁を金物で緊結し、建物にかかる力を確実に大地に伝えるようにします。 従来の木造が大工の裁量によって強度の差が著しかったことと比べると、確実に構造強度が保証されています。
この金物緊結は2000年の法改正で義務化しています。比較的新しい法律なので、大工さんによっては、金物を入れるのは判っていても、使う金物を間違えていることがあります。そのため、僕たち設計者が監理することで、是正していくわけです。

この仕口金物はとても重要なものです。柱・梁の仕口全箇所について、1個ずつどれだけの応力が発生するか計算し、それに応じた金物を選定していきます。そして、その金物がインテリアに露出しないよう柱・梁のどの面につけるかなどを、プレカット図の段階で決めておかなければなりません。

上棟後、しばらくしてから、金物取り付け終了の連絡を受け、検査に行くというのが、私たちの監理パターンです。

仕上前のマンサード屋根.jpg
仕上前のマンサード屋根.

今回の場合、3階のマンサード屋根の難易度がとても高くなりました。
どういうことかというと、
必要壁量をクリアするために、急勾配の屋根を耐震壁扱いとすることを設計段階で決めました。
そうすると、そこにある柱梁には引き寄せ金物が出てきます。計5本の柱・梁が1箇所に集まり、すべて金物で緊結しなければならない。とてもややこしいことになるので、あらかじめ図面で位置や金物のサイズなどを検証しておく必要がありました。 通常はそこまで図面を描かないので、大工さんもつい見逃しがちになります。結果は2回目の検査で合格となりました。

マンサード屋根と5本の軸組.jpg

1箇所に5本の柱・梁が集中.

マンサード屋根詳細図.jpg

マンサード屋根詳細図


僕たち設計者からすると、金物の緊結が間違いなく終了した段階で、ようやく上棟気分になります。
でも、ひと安心ではなく、さぁ、ここから仕上げだ! という、ラストスパート感覚なのです。
(白崎泰弘)
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