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2009年08月

建築家 坂倉準三展

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先週末、「建築家 坂倉準三展」を観るため、鎌倉にある神奈川県立近代美術館へ足を運びました。

私がお世話になった事務所の創始者・坂倉準三氏の作品展です。
中に入ると、たまたま学芸員の方が観に来た人たち10数人を相手に説明をしていました。

大体は判っているので、その集まりとは別に当時の図面などを見ていましたが、やはり学芸員のお話が気になります。
聞くとはなく聞いていると
「都市計画が実際の作品となった建築家は大変珍しいと言えます。丹下健三にしても前川國男にしても都市計画にまでは至りませんでした。」

(あ、確かに。都市計画というのは一人の才能を超えて、集団としてその仕事に臨まなければならない。 坂倉準三先生はご自身の作品と言うよりは集団で事に当たると言う感覚を持っていたんだ。。)

創始者のことを先輩づてにしか聞いていない世代の私は、坂倉先生のスケールの大きさには思いが至りませんでした。 いやはや恥ずかしい限りです。

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ちなみに鎌倉にあるこの神奈川県立近代美術館は坂倉事務所の初期の名作と言われているものであり、華奢な鉄骨造にもかかわらず、築60年近い今でも大事に大事に使われ続けています。

1日で4つの見学会

アルテックによる、混構造住宅

アルテック阿部勤さんの混構造住宅
先々週の土曜日は、3つの、正確には4つの建築を見てきました。 午前中に行ったのは、白崎治代が住宅設計を学んだアルテックの設計によるものです。アルテックには代表が2人いて、今回の住宅は阿部勤さんが手がけたもの。延床は40坪ほどの中庭型住宅。住まい手はなんと7人の大家族です。一つ一つの部屋は決して大きくありませんが、中庭に向かって開放的になっているので、せまくは感じられません。外部を住宅のまん中に挟むことで、外部越しに家族の様子を確認しあうことになります。
成熟した家族同士の距離感。
都市の一部を切り取ってきて、ぎゅうっと圧縮したような住まいの風景が展開されるのだろうと感じました。

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おまけ付きの家 -スキマをたのしむ-

都市部の住宅地では、庭の景色を楽しむことは、とても贅沢なのかもしれません。建ぺい率いっぱいに家を建て、残りがガレージや玄関ポーチになる。「植込みが少しでもあれば十分」というケース、けっこうあると思います。

私達が設計したHT-Houseも、「庭」と呼べる広さのあるものはつくれませんでした。でも、その景色は存分に楽しめます。今回はその仕掛けをご紹介しましょう。

玄関夜景・ガラスレンガが窓に映り込む

下足入と開口部のコンポジッション

下足入れの足元に広がるスキマの庭 

玄関の下足入は、そのカウンター下が一部窓になっています。窓の外に見えるのは庭の景色です。でもここは、実は建物と塀の間、わずか50センチの場所で、「スキマ」と言われてしまいそうなところです。この50センチの「スキマ」を、砂利と植栽で整え、玄関からは長手方向で見せるようにしているのです。すると玄関からは、足元に庭の景色が広がっているように見え、奥行を感じられる空間になります。この奥行をさらに楽しむため、玄関扉の脇も透明ガラスを入れ、扉の外からでも庭が見えるようにしました。

ここでは、さらにおまけを付けました。
それは、下足入の下のガラスレンガです。普段あまり見かけない素材なので、玄関に入ると思わずそちらに目線が行ってしまいます。そうすると、自ずと足元の窓の景色が意識される仕掛けです。このガラスレンガの下には照明が埋め込んであり、夜には、光に照らし上げられたガラスレンガが窓に映り込み、また別の景色が奥行を感じさせてくれます。

(上)玄関夜景・ガラスレンガが窓に映り込む
(中)下足入と開口部のコンポジッション
(下)下足入の足元に広がるスキマの庭

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